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ノロウイルス
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2005/01/15
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感染性胃腸炎で、食中毒としての側面と人から人に感染するという側面をもつウィルスです。 最近、集団感染の報告がされていますので、コラムにしてみました。
ノロウィルスは以前は小型球形ウィルスと呼ばれていたもので平成9年から食中毒の原因物質に加えられました。 ・ウィルスを取り込んだ牡蠣などを不十分な加熱で食べることにより感染。 ・刺身やサラダなど非加熱食品のウィルスに汚染された調理器具や水から感染。 ・ノロウイルスに感染したヒトの便が手洗いが不十分なまま調理による食品への感染。 ・ノロウイルスに感染したヒトのおう吐物から、ウイルスが乾燥して舞い上がり、直接ヒトの口から取り込まれ感染。 といった経路考えられます。
食品内で増殖せず人の腸内で増殖するため鮮度には関係なく、少量でも感染します。発症率が高く、食品を介してだけでなく人から人へも感染します。共通の食べ物がないのに集団発生することがあります。
主な症状は風邪に似た症状が特徴です。 1.1〜2日前に2枚貝(カキ、アサリ、ハマグリ、シジミ、ムール貝)を生で食べた 2.吐き気や嘔吐、腹痛、下痢(水様便)が1〜3日続いている 3.発熱(38度以下)が1〜3日続いている 4.家族、仕事の同僚などに過去2週間以内に吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、発熱症状があった人がいる といったことが目安になります。 予防方法は出来たら二枚貝類は十分に加熱すること、生食の場合は「生食用」を賞味期限内に食べること。 手洗いや調理器具の洗浄に気をつけることなどが挙げられます。
大量に調理・配膳する時は使い捨て手袋を使用しましょう。 他に、カキなどを調理の前後は十分な手の洗浄、生で食べるサラダや魚介類との調理器具は区別する、台所布巾は洗浄後、熱湯や塩素系漂白剤で消毒し、十分に乾燥させるといった方法があります。
感染しても通常は発症から1〜3日程度で症状は治まります。 下痢により脱水症状が見られる場合は入院や点滴の処置が必要になるでしょう。 免疫力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。 下痢や発熱時には十分な水分摂取をしてください。 吐いたものや便には直接触れないこと、吐いたものや便で汚れた衣類は分けて洗濯し、煮沸消毒や塩素系漂白剤で消毒、天日干し、温熱乾燥が望ましいです。 また、下痢している人の入浴はシャワーのみにするか最後に入浴するのが良いでしょう。 症状が治まっても、ウィルスは2週間ほど便と一緒に排泄されますので、まわりの人にうつさないよう注意が必要です。

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