花粉症  ( 2005/01/14 )

花粉症についてのお話です。花粉症は年々患者さんが増加し現在人口の13−16%といわれています。花粉を吸いこむと鼻粘膜や結膜にいる肥満細胞表面のIgEと反応して、肥満細
胞がヒスタミンを放出することで目のかゆみ、鼻水などの症状が急激に出現します。咳、咽頭痛はなく微熱がでることがあります。以上の症状が2週間以上あれば花粉症が疑われ
ます。医師による治療は経口抗アレルギー剤の服用と鼻用ステロイド剤噴霧を中心とした治療で患者さんの満足度は高いと報告されています。また、漢方薬では麻黄附子細辛湯、小青竜湯、柴胡桂枝乾姜湯などが推奨されており、麻黄附子細辛湯は即効性があるので試してみても良いかもしれません。

これらは対症療法ですが、体内環境を整える方法でも症状の軽減が期待できますのでそれに役立つと思われる食品をご紹介します。ヒスタミン分解作用のあるビタミンCを多く含む食品(キャベツ、シシトウ、シソ、ピーマン、ゴーヤ、キウイ、レモンなど)や、ヒスタミン遊離抑制作用があるとされる甜茶(てんちゃ)、ポリフェノール(赤ワイン、ココア、シソなど)、グミ科の植物であるサージ(沙棘)やイラクサ科のハーブ「ネトル」、玉ねぎの「ケルセチン」、ウコンに含
uクルクミン」などがあります。また腸内環境を整えることでIgE産生を低下させる食物繊維(蕎麦、玄米、大豆、もやし、おから、さつまいも、枝豆、ほうれん草、キャベツ)やヨーグルト、粘膜を強化するベータカロチン(かぼちゃ、小松菜、ニラ、山芋、にんじん、クレソン、春菊)、亜鉛(カニ、カキ、ホタテ、サザエ、ごま)、EPA(マグロ、イワシ、サンマ)、アレルギー酵素作用を阻害するルテオリン(カモミール、味噌)なども注目されています。こうした食品を取り入れながら、脂肪、糖分の摂取は控えめにするなど食生活環境の改善でも回復が可能と思われます。また排気ガスと生体ストレスとの関連も知られていますので生活環境を整えることも大切でしょう。特に生体ストレスは寝不足、過度の緊張、喫煙、お酒の飲みすぎなどが関連していると思われます。

私自身は東京に来て3年目に発症しましたが、ここ数年は克服しつつあります。最初は症状がでる季節に甜茶を飲んでいましたが、最近3年ほどはビタミンA、B,C,Eと亜鉛を含む
サプリメントおよびプロテインの飲用でほとんど軽快しています。もちろん上に挙げた食物を摂る事や過度のストレスにも十分注意しています。