脳卒中(脳梗塞・脳出血)  ( 2004/12/17 )

脳卒中は脳梗塞や脳出血などの脳の血管障害の総称ですが原因として、
1.高血圧(脳血管は高血圧で切れる)
2.ストレスからくる血管の収縮、これを攣縮(れんしゅく)と言います
3.脳血管の小動脈瘤の破裂
などが関連しています。 

脳出血はこの数十年は減少傾向ですが、脳梗塞が増加しており、くも膜下出血もわずかに増えています。
脳梗塞(脳軟化症)は脳の動脈硬化で血管が狭くなったところに血栓(血の固まり)が詰まり、脳の血流、栄養が遮断され脳の一部が死んでしまいます。脳血栓症と脳塞栓症とがあります。脳血栓症は、就寝時の発症が多く、症状は数分から数時間かけて段階的に悪くなり、老人に多いとされています。発症の前ぶれとして、一過性の手足のしびれ、舌のもつれなどがあり、完成すると片麻痺、言語障害、感覚障害が見られます。
脳塞栓症は、昼間の活動時に発症することが多く、症状は突然出て数分で完成、若年者にも起こるとされています。発症に前ぶれはなく、めまい、半身麻痺、言語障害がでますが、全体に脳梗塞より症状は重いとされています。
脳出血(脳溢血)は脳血管が動脈硬化により、小さい動脈瘤(こぶ)ができ血圧の急上昇により破れるとされています。これを高血圧性脳出血といいます。症状として前ぶれはほとんどなく、数分の間に頭痛、吐きけ、嘔吐が起き、意識障害、手足の麻痺、言語障害に至ります。発症は血管奇形がある若年者と40歳代以後に出るとされており、特に高血圧をもっている人に発症しやすいとされています。
くも膜下出血は脳表面の血管で出血をおこす病気で原因は脳動脈瘤、 脳動静脈奇形(脳血管腫)などとされています。症状は 「引き裂かれるような」「斧で頭を割られたような」と表現される突然の激しい頭痛であり、項部硬直という首の後ろが硬直する状態になります。症状としては吐きけ、嘔吐が見られます。老人だけでなく若年者でも発症します。
一過性脳虚血発作は別名TIAとも呼ばれ、脳梗塞発作が起こり、24時間以内に回復するものを指します。動脈硬化の血栓により内腔が一時的に閉塞するが体の作用で血栓が溶け、症状も改善されると説明されています。症状は詰まった血管の場所により異なります。内頚動脈という前側の血管ですとしびれ感、半身不全麻痺、失語症、視野異常などが現れます。一方、頭部後側の椎骨動脈と言う血管の閉塞の場合にはめまい、構語障害、視野異常、脱力発作などの症状が見られます。中年以上の動脈硬化性疾患をもつ人に起こるとされています。