普通の生活  ( 2005/01/11 )

普通の生活ってなんでしょうか?女性は、総体に忙しい中でも、健康番組に注目したり、美容にこれが良いと勧める雑誌をまめに見たり、より良い物を求める心を持ち、実践しています。女性は子孫を残す性で平均寿命も男性より長く、種の永続のため本能的に情報を交換して健康に良いことに関心があるのかも知れません。
それに対して男性はそのプライドのせいもあると思いますが、こまこまとした健康情報にすぐ反応する方は少ないと思います。
現代は普通の生活をしていると病気になる、と考えたほうが良いようです。なぜなら現代食はビタミン不足でカロリー・脂肪過剰だからです。厚生労働省が出している食品栄養表をみてみますと野菜の栄養価は30年前に比べ明らかに低下しています。
その一方でカロリー摂取量や脂肪摂取量は確実に増えています。ビタミンは代謝に重要な働きをしていますから、不足気味になれば体の免疫力(抵抗力)が低下し風邪を引きやすくなったり、がんになり易くなったりします。脂肪摂取量が増えると大腸がんに罹りやすくなることが知られていますし、肥満になれば糖尿病、高血圧など生活習慣病になる可能性が増えるのです。
俳優の石原裕次郎さんは大動脈瘤の手術を受け、ある病院のベランダから手を振っているのがテレビなどで紹介されていましたが、大動脈瘤は生活習慣病である動脈硬化症から発生する病気の一つです。
動脈硬化により動脈は一見「硬く」なるのですが、実は弾力性を失って血管の壁は弱くなり血圧の力でだんだんこぶのように膨らんでしまいます。破裂する前に治療すれば大丈夫なのですが破裂すると大出血を起し、致死率は高く注意が必要な病気です。
現代はそうした食生活の変化に加えストレス社会です。昔は公衆の面前では「お天道様に顔向けできない」という言い方をして戒められたものですが今は電車の中で人に注意すればナイフで刺されると言う時代です。
また、バブル崩壊からやっと景気が回復しつつあると言われてはいるものの、企業の利益の回復はリストラによる人件費削減によると言う分析もあり、以前と同じ量の仕事を現在は半分以下の人数でこなしている、など負担のかかる生活があることはまちがいありません。
さらに特に大都市圏ではきれいな水や空気は望めないこと、やや郊外にでてもダイオキシンや環境ホルモンなど環境の悪化があります。環境ホルモンは内分泌かく乱物質と呼ばれるように女性ホルモンを中心とした体内環境を乱すものです。あるいは出生率の低下とも関連しているのかもしれません。